明治24年の京町家
PROJECTS
明治24年に建てられた町家の改修工事

町家の改修工事では、建材と呼ばれる工業製品の使用をできる限り避け、地元の職人さんの手刻みによる、昔ながらの施工をお願いしています。130年の時を経た木材や土壁には、その時代ならではの工法や素材が活かされており、現代の合理的なやり方では置き換えられない価値があります。

大工職人による部材の手刻み、左官職人による中塗り壁の繊細な仕上げ、そして柿渋を使った塗装——どれもが、素材と丁寧に向き合いながら、当時の空気感を現代に再現していく仕事です。作業の合間に交わされる職人との会話も、設計にとって大切なヒントとなります。「この梁は昔のまま残せそうだね」といった一言に、建物の記憶が宿っていることを実感します。


町家の魅力は、単に古い建物を再生するだけでなく、そこに関わる人たちの手と時間によって受け継がれていくものだと考えています。設計としても、そのバトンを丁寧につなぐ役割を果たしていきたいと思っています。








