京都・中庭を囲む光あふれるテナントオフィスビル

PROJECTS

京都市の中心にある御所南エリアにRC造3階建ての複合用途の建物が竣工しました。1階には多用途に対応可能なテナントスペース、2・3階には柔らかな自然光に包まれた事務所スペースが配置されています。

設計の核となっているのは、京都の町家に見られる中庭を中心とした空間構成。その伝統的なゾーニング手法を現代のスケールに置き換え、建物中央に大きな吹き抜けの中庭を設けました。

吹き抜けの上部に大きな円形の開口を設けることで、空とつながる開放的な空間を生み出しています。
日々の移ろいを映し出す空の表情は、建物に豊かな表情と自然のリズムをもたらし、ここで過ごす人々の感性をやさしく刺激します。

エントランスには、力強さと温もりを併せ持つケヤキの扉を設け、そこには京都市在住の作家の手仕事によって一点ずつ叩き出されたアイアン製の取っ手が添えられています。
素材と向き合い、手の痕跡を感じさせるその存在は、建物に深みと物語性を加え、訪れる人を静かに迎え入れます。

自然と建築、そして人の手仕事が響き合うこの空間は、都市の中にありながらも、どこかやわらかく、穏やかな時間が流れる場となっています。